業務委託基本契約約款（以下「本基本約款」という。）は、株式会社ジェイエスティー（以下「当社」という。）の提供する［日本全国の女性警察官OGによる専用ホットラインサービス］（以下「本サービス」という。）を利用する顧客（以下「利用顧客」という。）と当社との間における、本サービスの利用に係る権利義務関係に係る基本的事項を定めるものである。
第1条（本サービスの内容）
本サービスは、当社が、警察出身者を中心とした相談員（以下「相談員」という。）が、電話によって、利用者からのハラスメント全般に係る相談受付業務並びにこれらに付帯する業務（以下「本業務」という。）を利用顧客に提供するものである。
第2条（基本契約及び個別契約）
- 利用顧客及び当社は、利用顧客が本基本約款に同意したうえで本サービスに係る基本契約（以下「本契約」という。）の締結を申し込み、これに対し当社の指定する方法により利用顧客が指定した連絡先に対して受諾の意思表示を行った時点で、本基本約款の内容にて本契約を締結したものとする。
- 利用顧客及び当社は、本業務の提供に先立ち、次に掲げる事項について個別契約（利用顧客及び当社が本契約に基づき締結する書面又は電磁的記録による合意をいう。以下同じ。）を締結する。
- 本業務の内容及び範囲（本成果物（第11条第1項に規定する本成果物をいう。以下同じ。）を納品する場合にはその内容）に関する事項
- 委託の期間並びに料金、その支払期日及び方法等に関する事項
- 作業の時間及び場所等に関する事項
- 作業に係る報告の方法及び形式に関する事項
- 本成果物を納品する場合は、その期日、場所、検収の条件及び手順並びに権利の移転に関する事項
- その他利用顧客及び当社協議のうえ定める事項
- 本契約は、すべての個別契約に適用される。ただし、個別契約において、本契約に定めない事項や、本契約の定めと矛盾する事項を定めたときは、当該事項の範囲で、個別契約の定めが本契約の定めに優越する。
- 当社は、個別契約の締結をもって、当該個別契約に係る本業務の実施義務を負うものとする。
- 利用顧客及び当社は、個別契約書の作成によらずに見積書、注文書その他の書面又は電磁的記録をもって個別契約を締結することができる。
第3条（利用方法）
- 利用顧客に属する従業員（以下「利用者」という。）は、電話相談専用フリーダイヤルに電話をかけ相談員との面談予約を行うことで無償での相談員による電話相談を利用することができる。
- 受付時間は、平日の午前10時～午後18時とし、土曜・日曜・祝日・年末年始（12/28～1/4）は休みとする。1回の利用時間は50分までとする。
第4条（注意事項）
- 本サービスは、利用者からの電話による相談に対し状況の確認や整理、一般的な助言又は情報提供を行うもので、症状の診断又は治療等の医療行為を行うものではない。治療方針や診断などの医療の是非の判断に関する相談などは、必要に応じて専門医に受診することを推奨する。また、本サービスは緊急時の対応を想定していない。
- 本サービスは、利用者から電話又は面談で伝えられた限られた情報をもとに対応をするため、相談員の側に事実認識の点で不正確な理解が生じる可能性がある。また、伝えられた内容が不十分な場合、適切な回答ができない可能性がある。
- 当社は、電話相談内容の事実確認及び相談品質の向上を目的として、通話内容を録音のうえ、一定期間保管を行う。録音内容は、180日毎に自動的に消去されるようシステム化されているものの、第5条に規定する利用制限対象者に関する録音内容については、例外的に、当社判断の下で180日を超えて保管する場合がある。
第5条（利用制限）
- 本サービスの悪質な利用があると判断される場合その他当社において正常なサービス提供が不可能と合理的に判断される場合には、利用者の了解を待たずして電話を切断する場合や利用制限又は利用停止の措置を講じる場合がある。また、多数の相談が一日に集中する場合、相談の受付数を制限する場合がある。
- システムメンテナンス、システム障害、通信回線の事故、天災地変等のやむを得ない事由により、一時的に本サービスの一部又は全部の利用が制限される場合がある。
第6条（対価及び支払方法）
- 本業務の対価が本業務に従事する当社の役員及び従業員並びに再委託先（第12条に規定する再委託先をいう。以下同じ。）の稼働時間を基準としてタイムチャージの方式（以下「タイムチャージ方式」という。）により算定される場合、当社は、毎月月末締めで請求書を発行（電磁的記録による通知も含む。以下同じ。）し、利用顧客は当月の本業務の対価を翌月末日までに、当社の指定する方法（電子決済による支払方法を含む。）で支払う。なお、支払いに係る手数料は利用顧客の負担とする。
- 本業務の対価が月額固定制（以下「月額方式」という。）の場合、当社は、毎月月初に請求書を発行し（当社が本業務を行った期間が１か月に満たないときの対価は、日割り計算した額とする。）、利用顧客は当月の本業務の対価を当月末日までに当社の指定する方法により支払う。なお、支払いに係る手数料は利用顧客の負担とする。
- 本件業務の対価が前二項以外の方式により算定される場合、本業務の対価及び支払方法等は個別契約において定める。
第7条（非保証）
本契約締結の前後を問わず、当社が利用顧客に対して提供する本業務の遂行は利用顧客の参考のために提供されるものであり、利用顧客は自らの判断の下にその採否を決定する。また、当社並びにその役員及び従業員並びに再委託先は、本業務の遂行に基づき利用顧客が具体的にとった行為の結果に対して責任を負わない。
第8条（費用の負担）
本業務に伴って発生する交通費、宿泊費、関連する資料の閲覧・謄写・購入費、コピー代その他の費用及びその支払いに関して発生する振込手数料等の費用は、利用顧客の事前の承諾を前提にいずれも利用顧客の負担とし、第6条に準じて当社に支払われる。
第9条（関係資料等の提供）
利用顧客は、当社からの要請に従い、本業務の遂行に必要となるデータ、プログラム、写真、イラスト、企画書、その他資料・情報（以下「関係資料等」という。）を無償で提供する。
第10条（指示等の追加・変更）
- 利用顧客は、利用顧客が当社の本業務遂行に関して既に提示した具体的な指示若しくは要望等（以下「指示等」という。）又は成果物の仕様の追加又は変更を希望するときは、遅滞なく当社に通知し、利用顧客及び当社は、この希望について誠実に協議をする。
- 前項の協議に基づき指示等又は仕様を変更する場合、当社は、利用顧客に対し、必要と認められる納期の延長及び委託料の追加を求めることができ、利用顧客は、これに応じる。
第11条（成果物の納品等）
- 当社は、利用顧客に対し、本業務に関し成果物（以下「本成果物」という。）が発生する場合には、本成果物を別途利用顧客及び当社が協議のうえ合意する期日までに納入する。
- 前項の定めにかかわらず、以下の各号に該当する場合には、当社は、利用顧客に通知することにより、納期の変更を請求することができる。
- 利用顧客から当社に提供される本業務の遂行に必要な資料等に関する提供の懈怠、遅延又は誤りのため本業務の進捗に支障が生じたとき
- 本業務の内容に変更があり、当該変更が納期に影響を及ぼすとき
- その他、当社の責に帰さざる事由により納期までに本成果物を納入することが困難になったとき
- 前項各号に該当する場合、当社は遅滞の責任を負わない。
- 利用顧客及び当社は、本成果物が、当社が本業務の遂行のために善管注意義務に基づき作成したものであり、当社は何らの完成義務を負っていないことを相互に確認する。
第12条（再委託）
当社は、本業務の全部又は一部を第三者に再委託することができる（当該第三者を「再委託先」という。）。利用顧客の指示又は承諾のもとに選任された再委託先については、当社は、当該再委託先の監督についてのみ責任を負う。
第13条（知的財産権）
- 本業務の遂行の過程で得られた発明、考案、意匠、著作物その他一切の成果に係る特許、実用新案登録、意匠登録等を受ける権利及び当該権利に基づき取得する産業財産権並びに著作権（著作権法第27条及び第28条に定める権利を含む。）その他の知的財産権（ノウハウ等に関する権利を含む。）は、すべて当社に帰属する。
- 当社は、第14条の秘密保持義務に違反しない範囲内で、本業務の成果物を本業務以外の目的に利用することができる。
- 利用顧客は、本業務を遂行する目的の範囲内に限り、本成果物を利用することができる。ただし、利用顧客が本成果物を第三者に開示する場合には、事前に当社の書面又は電磁的記録による承諾を得なければならない。
第14条（秘密保持義務）
- 利用顧客及び当社は、本業務に関連して相手方（以下、本条及び次条において情報を開示した当事者を「開示当事者」といい、開示を受けた当事者を「受領当事者」という。）から開示された一切の情報のうち、①開示時に当該情報が記載された書面又は電磁的記録において秘密である旨の表示が付された情報、②口頭又は視覚的方法により開示された情報のうち、開示後10日以内に書面又は電磁的記録により秘密の範囲が明示された情報及び③次条に定義する個人情報（以下総称して「秘密情報」といい、秘密情報の複製物もこれに含まれる。）については、相手方の事前の書面又は電磁的記録による承諾がない限り、複製、第三者に開示若しくは漏洩し、又は本業務以外の目的に使用してはならない。ただし、次の各号のいずれか一つに該当する情報（次条に定義する個人情報を除く。）については秘密情報に含まれない。
- 開示当事者から開示された時点で既に公知となっていた情報又は開示された後に受領当事者の責によらずして公知となった情報
- 開示当事者が開示を行った時点で既に受領当事者が保有していた情報
- 受領当事者が正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく適法に取得した情報
- 開示当事者から開示された後に、開示された情報によらずに独自に開発された情報
- 前項にかかわらず、受領当事者は、法令、金融商品取引所規則又は行政機関若しくは裁判所の命令等によって開示を義務付けられた秘密情報については、これを開示することができる。
- 第1項にかかわらず、受領当事者は、自己の役員、従業員又は弁護士、公認会計士若しくは税理士その他の法令上の守秘義務を負う専門家に対して秘密情報を開示することができる。
第15条（個人情報の取扱い）
- 利用顧客及び当社は、本業務の遂行に関連して相手方から個人情報（個人情報の保護に関する法律（平成15年5月30日法律第57号）第2条第1項に定めるものをいう。以下同じ。）の開示を受けた場合には、本業務の目的の範囲において個人情報を取り扱い、本業務の目的以外にこれを取り扱ってはならない。
- 受領当事者は、個人情報に関する法令及びガイドラインを遵守する。
- 当社は、本サービスの利用によって取得する個人情報については、当社「プライバシーポリシー」に従い適切に取り扱うものとします。
第16条（契約解除）
- 利用顧客又は当社は、相手方が次の各号の一に該当した場合は、何らの通知催告を要せず、直ちに本契約又は個別契約の全部若しくは一部を解除できるものとする。
- 支払停止又は支払不能となったとき
- 手形又は小切手が不渡りとなったとき
- 差押え、仮差押え若しくは仮処分があったとき又は競売の申立があったとき
- 破産、民事再生、会社更生、特別清算等の手続き申し立てを受けたとき又は自ら申し立てをしたとき
- 解散又は事業の全部若しくは重要な一部を第三者に譲渡しようとし、これにより本契約又は個別契約を維持できないものと客観的かつ明白に認められるとき
- 本契約又は個別契約に違反し、当該違反に関する書面による催告を受領した後14日以内にこれを是正しないとき
- 利用顧客又は当社は、前項各号の一に該当した場合は、当然に期限の利益を失い、相手方に対して負担する一切の金銭債務を直ちに履行するものとする。
- 本契約又は個別契約が解除された場合、当社は、本業務に要した費用を利用顧客に請求できるものとする。当社は、当該費用の支払いを受けた場合に、当該本業務に係る本成果物があるときは、これを利用顧客に提供するものとする。
第17条（損害賠償）
- 利用顧客は、本契約又は個別契約の履行に関し、当社の帰責事由により直接の結果として現実に被った通常の損害に限り、当社に対して、次項に定める限度内で損害賠償を請求できるものとする。なお、当社に請求できる損害賠償の範囲には、天変地異その他の不可抗力により生じた損害、自己の責に帰すべき事由により生じた逸失利益は含まれないものとする。
- 前項の損害賠償の累計総額は、債務不履行、法律上の瑕疵担保責任、不当利得、不法行為その他請求原因の如何にかかわらず、前項に規定する帰責事由に係る個別契約に定める本業務の対価のうち当社が現に受領した金額（当該本業務の対価がタイムチャージ方式又は月額方式による場合は、前項の請求の日から過去12か月以内に当社が現に受領している金額）を限度とする。ただし、損害発生が当社の故意又は重過失に起因する場合はこの限りでないものとする。
第18条（反社会的勢力の排除等）
- 利用顧客及び当社は、それぞれ相手方に対し、次の各号の事項を表明し、かつ保証する。
- 自ら及びその役員（取締役、執行役、執行役員、監査役又はこれらに準ずる者をいう。）が、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から５年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋、社会運動等標ぼうゴロ又は特殊知能暴力集団、その他これらに準ずる者（以下、総称して「反社会的勢力」という。）ではないこと、及び反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有していないこと
- 自己又は第三者の利益を図る目的又は第三者に損害を与える目的をもって反社会的勢力を利用し、又は反社会的勢力に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなど、反社会的勢力の維持、運営に協力し、又は関与していると認められる関係を有していないこと
- 反社会的勢力に自己の名義を利用させ、本契約及び個別契約を締結するものでないこと
- 自ら又は第三者を利用して、相手方に対し、脅迫的な言動又は暴力を用いる行為、風説を流布し、偽計又は威力を用いて相手方の業務を妨害し又は信用を毀損する行為、法的な責任を超えた不当な要求行為、その他これらに準ずる行為をしないこと
- 利用顧客又は当社は、自己の責めに帰すべき事由の有無を問わず、相手方が前項の確約に違反した場合、事前に通知又は催告することなく、本契約及び個別契約の解除をすることができる。なお、本項による解除によって相手方に損害が生じてもこれを一切賠償することを要しない。
- 利用顧客又は当社は、相手方が本条に違反したことにより損害を被ったときは、当該相手方に対し、その一切の損害の賠償を請求することができる。
第19条（不可抗力）
- 利用顧客及び当社は、天変地異、戦争、暴動、内乱、輸送機関・通信回線又は保管中の事故、法令、規則の改正、政府行為、疫病・感染症の流行その他の不可抗力により、本契約及び個別契約の全部又は一部が履行できない場合は、相手方に対して、その責任を負わない。
- 前項に定める事由が生じ、自己の債務が履行できないおそれがある場合は、直ちに相手方に対し、その旨の通知し、対応策について協議する。
第20条（本契約上の地位等の譲渡禁止）
利用顧客及び当社は、相手方の書面による事前の承諾なく、本契約若しくは個別契約上の地位又は本契約若しくは個別契約に基づく権利若しくは義務の全部又は一部を、第三者に譲渡若しくは継承させ、又は担保に供してはならない。
第21条（契約期間・中途解約）
- 本契約の期間は、本契約締結日から1年間とする。ただし、期間満了の1か月前までに利用顧客又は当社いずれからも書面又は電磁的記録による更新しない旨の申出がないときは、本契約は同条件で更に同期間継続され、その後も同様とする。なお、個別契約の期間が存続している場合、本契約は当該個別契約が終了する時点まで存続するものとする。
- 前項に定める契約期間中であっても、利用顧客及び当社は、本契約を継続しがたい事情が発生した場合、相手方に対し書面又は電磁的記録でその旨を相当な期間を定めて通知することにより、本契約を解約することができる。この場合、当社は、解約時点までに本業務を履行した割合に応じて、その対価を受領することができる。
第22条（存続条項）
本契約終了後、第7条（非保証）、第11条（成果物の納品等）第3項及び第4項、第13条（知的財産権）、第14条（秘密保持義務）、第15条（個人情報の取扱い）、第16条（契約解除）第2項及び第3項、第17条（損害賠償）、第18条（反社会的勢力の排除等）、第19条（不可抗力）、第20条（本契約上の地位等の譲渡禁止）、本条、第24条（準拠法・合意管轄）の規定は、その効力を存続する。
第23条（約款の変更）
当社は、本基本約款及び個別契約に係る約款（個別契約が約款に基づいて締結される場合の当該約款をいう。）について適宜改訂することができる。また、当社が重要と判断する内容の変更を行う場合には、変更内容・条件等（以下「変更内容等」という。）をその適用開始日までに、当社の指定する方法により利用顧客が指定した連絡先に対して通知する。ただし、変更内容等が利用顧客の一般の利益に適合するときはこの限りではない。
第24条（準拠法・合意管轄）
本契約及び個別契約の準拠法は日本法とし、これに従って解釈される。本契約及び個別契約に起因又は関連して生じた一切の紛争については、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
第25条（協議事項）
本契約及び個別契約に定めのない事項又はこれらの解釈に関する疑義については、利用顧客及び当社双方が誠意をもって協議して解決する。
附則
2023年3月31日 作成
